- Welcome to the Saxophone World -

本サイトは、サックスに興味がある・挑戦してみたいという方に向けて、吹いてみたくなる魅力・歴史・吹き方・メンテナンス用品などの情報を紹介しております。

サックスの魅力
Saxophoneとは?
サックスは、奏者の唇の振動によらない方法で発音する木管楽器の一種であり、リードという薄い木の板で息を使って振動させ、音を出します。リードを用いる楽器として、代表的にはクラリネット・オーボエが同じ仲間です。
ビジュアル
ビジュアル
管の胴体部分には花の模様が広がっており、管のカーブにより金属に美しく光沢が入っているのが、サックスの大きな魅力です。
2つの良さを兼ね備える音色
高音から低音までバランス良くそろい、運指機構も優れており、演奏は比較的容易です。ダイナミクスや表現力の幅も広く、他の木管楽器と比較すると最も大きな音量が出せます。また、金管楽器の鋭さと木管楽器の柔らかさの両方を兼ね備えた独特の音色は、サクソフォン最大の特徴です。
サックスの歴史
サックスの発明
1840年代にベルギーの管楽器制作者 アドルフ・サックス がバスクラリネットを改良している最中に、円錐管の魅力に注目し、金管楽器と木管楽器の長所を生かした楽器を作れないのかと考えて作られたのが、サックスです。1846年に特許を取得してから、「サクソフォン」と名付けられました。フランスを中心に広まりましたが、それは当時の工業の中心地がフランスだったため、生産工場をパリに作ったことによるものでした。他の楽器にはない特徴があり、贅沢な楽器として当時の作曲家たちの賞賛を浴びましたが、クラシック界では比較的新しい楽器だったため、曲のレパートリーも少なく、なかなか世界中に広まりませんでした。
爆発的な普及とジャズ
現在のように世界に広く普及したのは、アメリカでジャズが普及し始めた1920年代以降です。1930年代には、ソロ(アドリブ)が発展し、スウィングジャズが生まれます。その中でも、ソロの楽器としてサックスが重要な役割を果たすようになり、1940年に名プレイヤー、チャーリー・パーカーらの登場によって、ビ・バップのスタイルを確立し、ジャズ界の花形楽器として君臨するようになりました。
その後もジャズ界では、クールジャズ・ハードバップなど様々な新しいスタイルが生まれ、アルトサックスではフィル・ウッズジャッキー・マクリーンなどのスターが続々と誕生しました。また、テナーサックスでは、現在も非常に人気の高いジョン・コルトレーンソニー・ロリンズなどが活躍し、名盤の数々を残しています。
サックスはボサノバでも活躍しますが、そのスタイルを確立したのが、1950年代のケニー・G だと言われています。
代表的なサックスプレイヤー
1. チャーリー・パーカー (1920-1955)
20世紀最高のアルトサックス奏者と称されるモダンジャズのパイオニア。
画像引用元 : William P. Gottlieb, Public domain, via Wikimedia Commons
2. フィル・ウッズ (1931-2015)
アメリカ合衆国のジャズミュージシャンであり、グラミー賞を4回受賞。
画像引用元 : Bjørn Erik Pedersen, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons
3. ジャッキー・マクリーン (1931-2006)
アメリカ・ニューヨーク出身のジャズ・サックス奏者。
Bluesnik / アルバム(レコチョクより)
4. ジョン・コルトレーン (1926-1967)
アメリカ、ノースカロライナ州生まれのモダンジャズを代表するサックスプレーヤー。
画像引用元 : William P. Gottlieb, Public domain, via Wikimedia Commonss
5. ソニー・ロリンズ (1930-)
アメリカ合衆国のジャズ・サックス奏者。モダン・ジャズを現存する名プレイヤー。現在も圧倒的なソロ・ライブなどの活動を経て、レコーディング、ツアー等で多くのファンを魅了し続けている。
画像引用元 : Yves Moch, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons
6. スタン・ゲッツ (1927-1991)
アメリカ合衆国出身のジャズ・サックス奏者。テナー・サックスの名手で、卓越したテクニックとクールなサウンドで人気を博した。
画像引用元 : SASスカンジナビア航空, パブリック・ドメイン, via Wikimedia Commons
7. ケニー・G (1956-)
アメリカ合衆国のサックスミュージシャン。主にソプラノサックス奏者として知られているが、アルト・テナーサックス・ウインドシンセサイザーを演奏することもある。1980年代、スムーズジャズの第一人者として活躍し、特にアリスタ・レコード時代には大きなセールスを記録した。
画像引用元 : アンジェラジョージ, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons
サックスの種類
サックスは9種類ありますが、そのうちの5種類は技術が難しいため、演奏者も少なく、珍しいサックスといわれています。今回は使用頻度が高く、代表的な4種類のサックスを紹介していきたいと思います。
ソプラノサックス
ソプラノサックス
ケニー・Gが演奏していることで、一般の方にも幅広く知られるようになりました。
クリアで明るく官能的な音色で、ジャズや吹奏楽で多く使用されています。その他ロックやポップスとの相性も良く、幅広いジャンルで使われます。コンパクトな楽器のため、趣味としてソプラノサックスから始められる方も多くいます。
アルトサックス
アルトサックス
サックスの中で最もポピュラーな楽器で、輝かしさと柔らかさを兼ね備えた美しい響きを持っています。金管楽器に近い力強さを持つ反面、表現力が豊かなので、心に響く柔らかい音色を出すこともできます。サックスの基本といわれ、入門用としてこのサックスで勉強されている方が多いようです。音色は一般的に低音の女性の声に似ているといわれています。
テナーサックス
テナーサックス
アルトサックスに次いで使用頻度が高く、汎用性がある万能な中音域のサックスです。アルトサックスよりも音域がやや低く、渋く男性的な音色です。ジャズの雰囲気を出しやすく、豪快なソロを聞かせたり、燻銀な音色を奏でたり、幅広い包容力を備えています。テナーは演歌やロックでもよく使われます。
バリトンサックス
バリトンサックス
アルトの1オクターブ下の音域で、ビッグバンドや吹奏楽、カルテットで使用されています。カルテットでは弦楽四重奏のチェロの役割を果たしています。バリトンには、力強さとしなやかさを兼ね備えています。
ソロの楽器としてはあまり使われませんが、ベースラインを担当する大切な楽器です。
アクセサリ紹介・お手入れ
サックスを演奏するにあたって、必要となるアクセサリーと各部名称を紹介していきます。これから始めたいと思っている方の参考にしていただければと思います。
リード
リード
主に葦で出来ていて、マウスピースにリガチャーで固定します。多くのモデルがあり、それぞれに硬さ(主に番号表記)があります。まずはじめには柔らかく鳴らしやすいリードをおすすめします。
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マウスピース
マウスピース
それぞれの楽器専用のものがあります。素材は主に金属かラバーになり、様々なメーカー、モデル、オープニング(マウスピースとリードの間にできる息の吹き込み口の幅を表す数値)があります。
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リガチャー
リガチャー
マウスピースにリードを固定するパーツ。金属製、革製、木製など様々な素材や形状があります。
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ストラップ
ストラップ
ストラップは、サックスを持つことで腕・首・肩にかかる負担を軽減させるために、首にかけてサックスの中心にあるホールにつけて吹きます。ネックストラップ・ショルダーストラップ・ハーネスストラップの3種類があります。
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◇ ネックストラップ ( 首にかけて使用する )
価格帯が広い。種類が豊富。装着しやすい。
▲ 首に負担がかかりやすい。
◇ ショルダーストラップ ( 肩にかけて使用する )
首への負担が軽減される。装着しやすい。
▲ ネックストラップより動きが制限されると感じる可能性がある。
◇ ハーネスストラップ ( 上半身全体で楽器を支える)
負荷を分散できる。
▲ 装着に手間がかかる。演奏中に動きが制限されると感じる可能性がある。
各部名称
  • ◆ 各部名称
  • ① リード … 息を使って振動させ、音を出すための薄い木の板。
  • ② リガチャー … リードをマウスピースに固定する締め金。
  • ③ マウスピース … ここから息を吹き込み、リードを震わせて音を出す。
  • ④ ネック … 音色・音質に大きく影響するため、各メーカーのこだわりがうかがえる部分。
  • ⑤ キー
  • ⑥ 2番管
  • ⑦ ベル
  • ⑧ U字管
吹き方・お手入れ方法
サックスを演奏するにあたって、正しい吹き方・構え方・お手入れ方法を紹介していきたいと思います。
吹き方
マウスピース(唄口)を上の歯にあて、下唇は歯の上に軽く巻き込み、唇でリードを包み込むように固定します。マウスピースを口の中にどれくらい入れたらよいかは、歯並びやあごの骨格、口の周りの筋肉により個人差があるので、自分に合ったポジションを探しましょう。サクソフォンはマウスピースとリードの間を通る息によって、リードを振動させて音が鳴りますので、振動を妨げないようにすることが重要です。
構え方
ソプラノ・アルトのような比較的小さいサックスだと、❶の体の中心(太ももの間)に楽器を構える吹き方がメジャーですが、人によって❷の方が吹きやすいという方もいるので、自分に合った構え方を探してみてください。
テナー・バリトンのように大きめのサックスだと、❶の吹き方は難しいため、❷の体の横にサックスを構えて吹くことが多いです。バリトンなどの大きいものはスタンドを本体下部に取り付けて、置きながら吹くことも可能です。
演奏後のお手入れ ~ クリーニングスワブ ~
【 マウスピースのお手入れ 】
まず、リードを外してクリーニングスワブでマウスピースの汚れを取ります。
【 吹込管(ネック)・本体のお手入れ】
次に、ネックの内側とサックス本体にある水分をクリーニングスワブで取り除いてください。
演奏後のお手入れ ~ タンポ&トーンホール ~
【 タンポの水分は完全に取る 】
タンポが湿っている場合はタンポとトーンホールの隙間にクリーニングペーパーをはさんで水分を完全に取りましょう。なお、トーンホールを掃除するにはカギをはずす作業が必要になります。自分で楽器を分解するのはお勧めできませんので、楽器店にメンテナンスに出すようにしてください。
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私の体験談
私が中学校・高校時代に経験した吹奏楽部での活動についてお話ししたいと思います。お気軽にご覧下さい。
はじめてのサックスと部活動
【 中学1年生 4月~7月 】
中学1年生の4月から吹奏楽部に入部したのですが、入部してすぐアルトサックスを始め、慣れてきたコンクールの約1カ月前に運指の違うテナーサックスに変わり、練習してもなかなかスムーズに吹けなくて、先輩に何度も指摘され、だんだん辛くなり、部活を辞めようとも思いましたが、出来ない自分がどうしても悔しくて、完璧になるまであきらめずに頑張ろうと思いました。練習の成果が出て、出来るようになってくると、先輩から褒めてもらえるようになり、それが自信に繋がり、部活の楽しさを感じることができました。この経験が私にとって原点であり、最後まで諦めずに頑張れば努力は報われると実感できた出来事でした。
アンサンブルコンクール出場
【 中学2年生 冬 】
毎年冬に行われるアンサンブルコンクールに出場するため、2年生の8人で挑戦することになりました。私の学年はベースを担当している人がいなかったので、私がバリトンサックス(低音パート)を担当することになりました。バリトンサックスを演奏会やコンクールで演奏したことが無く、1人しかいない低音パートをやるとなると、責任感も大きく、みんなを支える柱になろうという想いで毎日練習を重ねました。今までやってきたテナーとは違い、楽器自体も大きいですし、低音で全体に響くので音の大きさを調整するのが大変でした。練習する中で、まとまらず雰囲気が少し悪くなるときもありましたが、続けていくうちに演奏も良くなっていき、良い状態で本番に臨めました。結果は残念ながら銀賞でしたが、少人数でコンクールに挑戦できたのが、自分自身のレベルアップの向上にも繋がりましたし、とても楽しく演奏できました。
はじめてのサックスと部活動
【 高校2年生 冬 ~ 高校3年生 引退まで 】
私は中学校で副部長を務めていたこともあり、高校では自分が部活動をまとめたいという想いがあったので、自分から立候補し、部長に就任しました。中学校の頃とは違い、私も含めアルバイトをやっている人や生徒会などで様々な活動が活発になり、全体練習で全員集まることが少ない日が多々ありました。その結果、個人練習がままならないまま合奏に向かうので、上手くいかないことが結構あって、大変でした。練習が少なく、気が緩んでいる部員には厳しく指摘し、部活動の向上に努めました。完全に良くなったわけではありませんが、少しでも部員の活動に貢献できていたらと願っています。
6年間の部活動を通して
【 中学1年生 ~ 高校3年生 】
私が6年間の吹奏楽部の活動を通して学んだことが大きく3つあります。
1つ目は、協調性を学べたことです。先輩・後輩とコミュニケーションをとりながら、どうすればいかに良い演奏を届けられるのかを日々考え、熱心に練習してきました。お互い協力することで、新しいアイデアが生まれたり、部活動をしていく上で、良い関係を築くことができました。
2つ目は、努力することの大切さを実感できたことです。難しい曲を何度も練習することによって、演奏が成功した時の喜びが大きいということが分かりました。
3つ目は、責任感を持つことの重要さを学べたことです。高校時代は部長を務め、部員の手本として、気を引き締めて部活動に励むことができました。6年間の吹奏楽部での経験が大きな自信になりました。
こうして、大好きなサックスをずっと続けてこられたのも、音楽が好きで、みんなで演奏することが楽しいと思えたからです。皆さんもぜひ音楽を通じて楽しさを実感してみてください。
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